«ティーサーバーを割る»

昨日キッチンで洗い物をしていたら、突然がちゃんという、ガラスの割れる音。
イヤな予感‥。

下を見ると、毎日使っている、ガラス製のティーサーバーが落ちて割れていた
あ～ついに割れちゃったか～。コレないと紅茶飲めないよ～

フローリングの床に散らばる大量の破片、その少し向こうには、最近ズリバイの出来るようになった息子‥
マズイ。


急いで掃除機を出し、床全体にかける。
かちゃんかちゃんと小気味良い音をたてて、どんどん破片が吸い込まれていく。
よく見ると、すごく遠くまで飛んでるんですけど


それからキッチン周りのマットにも掃除機をかけ、更にそのマットを洗濯機で洗おうとしたら、すでに旦那や子供の服が入っていたので先にそっちを洗い、次にマットを洗い、ベランダに干した。
そして子供のテリトリーであるタオルケットも洗濯し、軽く床を拭き、カーペットにはコロコロをかけ、その勢いで味噌汁を作り、ご飯を炊いた。（これは晩御飯の準備ですが）


とりあえず一通りバタバタしたので一息入れるため、紅茶のお湯を沸かした。
‥あ、ティーサーバー、さっき割ったんだった‥

何か代わりはないかと探すと、陶器の急須が出てきた。
しばらくは、これでいいや‥。
子供が割る可能性があるので、いいお皿やガラスのコップは隠しておこう、と思った。




それにしても、昨日から部屋の中を怯えながら歩いている。
破片がまだ落ちていたらどうしようかと。
足の裏がチクッとしたので慌てて見てみたら、お米の粒だったり
まるで、見えない敵と戦っている気分。
いっそのこと、外国みたいに靴のまま歩きたいよ～。



そういえば昔、家で水銀の体温計を割ったら、うちの母が狂ったように騒いだことがあったっけ。

まるで宇宙空間で水滴を飛ばしたみたいに、水銀が小さな銀の玉に分裂して、コロコロと畳の上に落ちた。
小学生だった私は、キレイだな～と思って冷静にそれを眺めていた。
そして母に「全員動かないで」みたいな事を叫ばれたような気がする
小さい弟が2人もいたから、今ならわからなくもない。

その後母は、新聞の広告を駆使して、すごい速さでその水銀の粒を退治した。
まるで昨日の私みたいだった。
扇風機の風に当たりながら、弟達が不思議な顔でそれを見ていた。



昨日の午後は、そんな古き良き時代を思い出しながら紅茶を飲んだのでした。